適切な血圧を知る
さて、もともと何かの病気になっていて血圧が高い場合には、病気になっている原因を解決しないといけません。血圧だけを下げるとむしろ危険です。
加齢による標準的な血圧の上昇というのは、血管壁が歳とともに固くなるのにつれて血圧を上げ、血流を保っています。加齢から血管壁が硬くなるのは、加齢によって筋肉が弱わるのと同じで、加齢で筋肉が弱くなることについて、ほとんどの人は歳だから仕方が無いと思うわけで、筋肉増強剤を使って若い頃のような筋肉を保とうなどとは考えないでしょう。
長野県では、男性は食塩を12グラム以上摂っているそうですが、それでも日本一長寿です。これは「食塩をとっているから長寿」とも考えられるもですが、それでもやはり食塩を減らした方が良いという信仰的なものが日本社会にあるのです。それは、欧米崇拝の医療、血圧降下剤の膨大な利益、厚労省の継続的な広報、高血圧学会の縦割り医療などに加えて「減塩食信仰」が加わっているからです。
今まで減塩食が良いと思っていた人でも、気になるなら、医師の診察を受け、「自分の適正血圧から言って高血圧かどうか、また、高血圧ならその原因、更には自分の血圧が塩分と関係があるのかないのか」などについてのしっかり明確な診断を受けるようにした方がいいのです。度を超した血圧の場合は別ですが、ほとんどの場合で医師はその人の適正血圧すら診断できないのではないでしょうか?
正しい診断結果から、減塩食が不要となったら、適切に味をつけ、毎日の食事を楽しんだ方が人生を豊かにするはずです。と、ここまでが武田教授が述べた内容です。是非、参考にしてみてください。